lifefinishさんの「セヴンデイズ あなたと過ごす七日間」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

死んでしまっているヒロインたちと織り成す、一夏の白昼夢のような優しい物語
雑記

・プレイ時間内訳
共通√約2時間→個別√約1時間×6→千夜子篇+零(True)約1時間。
その他フラグ回収や選択肢を全部総当たりしたりなどした時間が約1時間ほど。合計約10時間。
今後DLCとして追加√の紫篇が公開されるはずだがここはまだ不確定。


・システム
セーブ・ロード、クイックセーブ・クイックロード、1つ前の選択肢に戻る、バックログ(シーンジャンプはなし)。
CGモードではCG22枚(CF限定CG5枚は見れてないため除く)を確認。BGMモードはないっぽい?
「本作では複雑なルート分岐を廃止~」と公式が謳っているのだが、最後の零(True)に入るために各個別√でフラグ解放の条件があるので、攻略サイトを見ない場合、何度かやり直すことになるかもしれない。


・起動に関して
ディスクを購入後、インストールするためにsteamアカウントが必須。インストール後、steamから起動。もしくはsteamをつけたままディスクから起動。
PC環境にもよるだろうが全画面でゲームを終了すると次回起動時にゲームが画面外にはみ出すという事態が起こった。F4ボタンもしくはゲーム終了時に中画面状態にしておくことで対処可能。
あとは時々BGMが鳴らないなど挙動が不安定になることがあった。まぁそういうこともあるかという感じで大きな不満はない。


・各√についての感想と総評
人物紹介や設定などは公式HPに出ているので割愛する。
なお、これを読んでプレイした気になって貰っても困るので細部までは掘り下げない。とはいえいつものような殴り書きなので参考にはならないと思う。(ただし掘り下げないとはいえネタバレ有り)




注意:特に零(True)はネタバレが致命的なので未プレイの者は読まない方がいい。読むなら自己責任でお願いします。




 共通√(体験版範囲?)
呪いのBlu-rayの話から物語が始まり、千夜子とその中にいる6人の少女の霊たちを送り還す49日間が開幕するところ(サクラ篇の導入部分)で終わる。途中でふざけてるとBADENDになる。怖い。
物語の導入として非常に良いところは、キャラクター同士の掛け合いに違和感がなくそれなりに面白いこと。馴染みやすいキャラクターとテンポ良く進む展開と文章に違和感がないのが大きい。
ただ「ヒロイン全員が死んでいる」というキャッチコピーからある程度分かる通り、死者と生者の物語にありがちな多少のご都合主義をここで容認する必要がある。


 サクラ篇
何か罪を犯したわけでもないが七つの大罪風に言えば「暴食」。はらぺこキャラ。みんなのお姉ちゃん。BADENDが怖い。
最初の√だけあって、ヒロイン達の生い立ちや49日間のルールや活動範囲を確認していくなど、かなり丁寧な話運びになっている。そのため、しっかりと始めの7日間を描いているといえる唯一の√である。(ヒロインが送り還されていきキャラクター全体の掛け合いが減るため、以降は徐々に駆け足気味になる)
死してなお家族との連絡を求めてしまうサクラのため主人公たちが機転を利かせてそれを実現する話。サクラは明るい性格にうっすらと翳りがあるようなタイプなので人間味を感じやすかった。


 コトハ篇
恐らく「嫉妬」「傲慢」だがあんまり関係ない。わがままお嬢様。ツンデレかどうかは諸説。BADENDはある意味彼女らしいので好き。
支え合う関係とは何かということを問う話。コトハの家族に関する掘り下げと主人公の家族についての掘り下げがある。
ファザコン気味のコトハが父親の再婚を許す許さないなどの話が展開されるが正直面白くはない。ただ、コトハが主人公の意見を聞いて自分の気持ちを見つめ直し、納得する考えに辿り着くところには好感が持てた。


 マリ篇
「怠惰」かもしれないが多分関係ない。騒がしい子。ボクっ娘。自身の母親にトラウマがあった。BADENDはなし。
マリと主人公たちがTRPGをする話。この√は戦闘コマンドがあるが負けても物語は進行するっぽい。全部勝つまでやった。(そこそこ夢中になってしまった)
主人公の母親に甘え、髪を結って貰っている時が彼女にとって一番幸せな時間だったのだろうと思う。


 イチル篇
喧嘩っ早さを見るに「憤怒」。なんか男まさりな感じ。サクラのいとこ。千夜子の身体が少し褐色になってた。BADENDはなし。
ヒロインと一緒に格ゲーしたりチンピラと喧嘩したりする話。……こう書くとめっちゃアホっぽいけど実際その通りだった。
こいつにとっての青春は喧嘩とタバコらしい。まぁ未成年がタバコを買えるわけがないのでシガレットに落ち着くのはお約束。この√に関しては物語の箸休め的な感じが否めなかった。


 シズク篇
イメージ的には「怠情」だが、天才ゆえに「貪欲」。無口っぽいキャラ。主人公の幼馴染(紫)と声のトーンが似てる。BADENDはなし。
今作の胆であるヒロイン達が過去に巻き込まれた事件の掘り下げをする√。シズクが「犯人の汚名を世間に知らしめるため」に記事を書き雑誌の編集にリークする話。
この√から主人公がヒロインを送り還し続けることによる精神的疲弊を文中に匂わせるようになるが、次のネネ√でそこの掘り下げ(解決)がある。
 

 ネネ篇
イメージ的に「色欲」。千夜子に次いで√外で存在感が大きかったキャラ。お姉さんキャラ風処女ビッチというかおませさん。BADENDはなし。
「いいこと」をしたい少女の話……もとい、主人公のために7日間を使う献身的な少女の話。この√はEND次第によっては、主人公はヒロインを直接送り還すことが出来ていない。7日目の途中で唐突に別れが訪れるという展開になる。これは今までの展開と違った部分として印象深い。
ヒロインにとっての救いが主人公であるのは言うまでもないが、このネネというヒロインは主人公の救いになれずとも、せめて負担にはなるまいと行動する。(√序盤は「いいこと」をしたいとしか考えておらず主人公に拒絶されるが)
そのため、他の√以上に恋愛色が強い。サクラ、コトハ、シズクも恋愛描写はあったものの、この√に比べると少し弱い。主人公のこれまでの行動(スタンス)の一貫性が揺らぐような感じがあったが語彙力がないので説明しにくい。物語の不和というよりは、これまで主人公のヒロインたちに対する聖人的なまである行動が、ここにきていきなり人間臭くなったというのか。まぁ考えが纏まらずじれったいので無理やり納得して進めたので今さら不満を言う気はない。
この√で主人公の苦悩部分に関する掘り下げと解決がなされているかというと微妙なところではあるが、他の√よりもギャルゲ―らしいピュアさを感じる√で非常に良かった。やはりCV.清水愛さんというのは偉大だ。


 千夜子篇
イメージ的にも「罪」は特に思いつかない。メインヒロイン。おっとりで優しいキャラ。右目に包帯を巻いているが邪気眼キャラではない。スマホに宿った状態(スマート千夜子)も好き。(余談だが、CV担当の上坂すみれさんの声や演技についてはデレステのアナスタシアぐらいしか知らず、あまり詳しくなかったのだが、このゲームで聞いているうちに結構好きになった)
ようやく6人の魂と別れ、一人になった少女を満を持して送り還す話……ではなく突然消えて次の零(True)に入ることになる。主人公の友達である紀伊国屋くんの過去が明らかになり、ここで物語序盤の伏線を回収している。


 零(True)
千夜子篇の続きでグランドルートのような感じ。正直この展開は予想してなかったが、後出し設定としては意外なことにこれまでの話との整合性は保たれている。
呪いのBlu-rayから千夜子の過去に干渉し、過去を改編する話。そして、詳細を伏せられていた千夜子の特異体質(超能力)設定もここにて解禁される。
この√は物語の終盤としては――悪い言い方をすれば――非常に力技でご都合主義なのだが、全ての問題が一気に解決してハッピーエンドにするためにはこの展開しかないと言わざるを得ない気もする。実際このオチに持っていくための設定や伏線(?)も少なからず存在するため、一概にダメと切り捨てられない部分がある。(そもそも死者と生者の物語だという時点で、ある程度のとんでも展開は許容出来てしかるべきという考えもある)
しかし、だからと言って「過去改編によってヒロインが救われたから主人公の夏休みとその思い出は現実に無かったことになった」と考えるのは余りにも虚しい。なので、「主人公の夏休みとその思い出は主人公の中で生き続けており、しかも現実ではヒロインも生きている! アド!」と考えるべきである。ポジティブ。
というわけで、現時点でエンディング後の現実世界での二人の邂逅までを描いてもらえただけでも満足しているのでこれ以上は何も言わない。


 総評
世界観や雰囲気が自分の好みにあっていたのとプレイ時の気分が良かったこともあって高評価。メインの題材は死生観なのだがメッセージ性はそこまで強くない。プレイ後は温かい気持ちになれたので満足。




以上。拙い文章ですがここまで読んで下さってありがとうございました。

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