bichigusoさんの「失われた未来を求めて」の感想

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ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

『すマイル』と比べると全ての面で進化している。(コンフィグと既読判定以外)
前作とは舞台が同じというだけで殆ど関連性はないが、中身のあるストーリーになった。
特筆すべきはやはりビジュアル面。
Hも複数回になりました。(超重要)
エフェクトを簡易設定にすると立ち絵が動かないので勿体ない。
メッセージウィンドウに首から上は出るのに立ち絵として出ない絵が愛理と凪沙に多かったので、立ち絵鑑賞モードがかなり欲しかった。
OPテーマは中毒性がある。
2つ目のOPムービーに入るタイミングは絶妙。
最終ルートで主人公の声はあった方が良かったと思います。
どうせ野郎ボイスはオフにして聞きませんけど、完成度という意味で。
このように良い点と後述する悪い点が相殺しあって総合的には手堅い佳作といったところ。

主人公は外見爽やか系のイケメンなのに割とオープンバカ。
どっちも好きなキャラ造形ですが混ざるとよくない。
2.5枚目ということなんでしょうけど、顔と喋ってる内容が一致しなくて困る。

プロットは悪くなかったと思いますが、肉付けには不満があります。
まず掛け合いが面白くなくてテキストが肌に合わない。
3つの事件を調べても結局成果は出ないということも痛かったです。
お陰で序盤と中盤が非常に退屈でした。
最初佳織ルートをプレイしたときは展開早ッ!と思いましたが、そこからが苦行の始まり。
明らかに同じなのに既読判定されない文章の多いこと。
同じ時間を繰り返しているわけじゃないことを表現しているのかもしれませんが、モチベが下がります。
これらが大きな大きなマイナス点。
一気に読ませる没入感が得られなかったので、ボリュームはそれほどないと思われますが全クリするのには結構時間がかかりました。

佳織は事件の切っ掛けと言える人物ですが、人気出ない感じのヒロイン。
むしろ母親を攻略したい。
抜きゲだったら勃起見せ付けた時にエロシーン入るはず。

自分的には愛理が真のヒロイン。
未来の愛理との接触について一切語られず、いつから・何をどこまで知っているのか一番謎な人でもある。
本作の設定では同じ時間軸に同時に存在しえないようなので、未来の愛理が来ているときはあっちに行ってしまっているんでしょうか。
そうするとコンタクトの仕方が不明なのですが、メモでも携帯でもPCでも記録して連絡する手段はいくらでもあるので脳内補完は可能。

凪沙のエロい身体は大好きなんですが、ルートに殆ど意味がなかったしぶっちゃけ役割はただのATM。
治療費や研究開発費の金額の大きさを考えると打出の小槌と言った方がいいかな。
後援会の存在を匂わせておいて1ミリも出てきませんでした。
風呂でH1枠と、ありきたりな政略結婚自己犠牲ネタがマイナス。
結婚して30代にもなっていまだに「先輩」呼びはないんじゃないかと。

ゆいが復活する最終ルートはtrueっぽいですが、ルート選択画面上で確認すると"another end"とあり、あくまでこれもアナザーに過ぎないと。
これ自体愛理が書いた形跡(自分の名前にハート、愛理ヤンデレEDがBADではないと訂正されてる)がありますので、まあ彼女にしたらそうなのかなと思うしかない。
平行世界が発生し分岐したらしっぱなしで無限に広がっていくのと違い、一つの未来に収束していくというのが本作。
「ゴールは一つじゃない」と歌われていますが、一体どっちを強調したかったのだろうか。

オールクリアしてもまだまだ謎は残っています。
過去の扉や開かずのエレベータの装置やAIユニットはどこが起源なのか、まあこれは時間跳躍物でよくある卵と鶏の話なのでスルー可能。
ゆいの学籍とアパートの手配なんかも大きな謎です。
とあるルートのEDでケニーが一番大成したという愛理の評がありましたが、一体どうなったのか知りたかった。
後はついに明かされなかった天文学会の活動内容、とか。

もう3日くらい前の日からスタートして、共通ルートを増やせば天文学会やキャラへの理解が増したかと思います。
『すマイル』より8年前なのに科学力がとんでもないのは、『Ever17』の後に『Remember11』をプレイした時を思い出しました。
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