isumiさんの「新月の夜に晩餐を」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

食べない食べる食べない食べる食べない食べる食べない食べる食べない食べる食べない食べる食べない食べる食べない食べる食べない食べる食べたくない食べたくない食べたくない食べたくない食べたくなんてないから
喰べない。



それはむかしむかしのものがたり。

森に住む魔女と青年の、むかしむかしのものがたり。






フリーゲーム 西洋伝承系ノベル プレイ時間1時間30分
HPには出てきませんがもう1人気持ち悪い娘がいます。
前作の春裂きが良かったので、ずいぶん前から期待していましたが、兼ね期待通りの出来でした。
不満点はありますが、それは後ほど書いていきたいと思います。
ちなみにヤンデレ度は前作が上。
今作にはヤンデレっぽい娘さんは1人しかいない(登場人物全員歪んでますが、ヤンデレと言えるのは1人、しかも特定のEDのみ)ので、ヤンデレに期待する人は前作の方がお勧めです。
では早速感想を~。
(色々書き足したり修正していたら、何だか気持ち悪い妄想やら表現が増えました。生温かい目で見てやっていただきますと助かります)


孤独を知らない魔女が、生き倒れの青年と交流を重ねるうちに徐々に…というストーリー。こういう展開結構好きです。
特に自分の中に芽生え始めた感情に戸惑うコレットはグッときました。
ゲームの雰囲気も魔女や魔女狩りなど非常に鬱々しています。
完全なハッピーEDはないだろうなという感じがひしひしと伝わってきてたまりません。
ただ下の方でも述べますが、ちょっと駆け足気味です。コレットの心境の変化はとてもいいのですが、そこに行くまでの過程が早い。


1週目はバッドED(魔女狩りED)固定。2周目から選択肢が追加され、全部のEDを見るとアナザーEDが解放される構成。
最初はジャックの過去が明かされないので、良く分からないまま進んで行きます。(どうして食べないのか?誰から逃げているのか?)
で、2周目からようやっとジャックの過去が明かされていきます。ちょっとええー?と思いましたけど。
ほとんどのEDがバッドED風(でも魔女狩りED大好きです)に終わりますが、トゥルーは非常に綺麗。
前作でも感じましたが、この作者様は綺麗なEDを描くのが非常にうまい。
ですが、何だかありきたりだな~とも思いました。綺麗なんだけれど、前作に比べると物足りない。
そう思っていましたら、アナザーEDでやってくれました!!私が求めていたものがここに。わ~歪んでる。でも綺麗。
アナザーEDは、

「私たち(=プレイヤー)にとっての」ハッピーEDではなく「彼らにとっての」ハッピーED

この一言に尽きます。この不完全なハッピーEDは前作に通ずるものがありますね。
完全なハッピーEDよりも不完全なハッピーEDに心惹かれるのは私だけでしょうか?


ただ、プレイ期間が15日と短いせいか展開が唐突・駆け足気味なんですよね。
ジャックの設定は特に唐突に感じました。拒食症をどう調理するのかと思っていたら…。
「彼女」の話やコレットの魔女という設定など、あまり生かしきれていない部分や明かされない謎(新月の持つ意味やジャックの一族)など消化不良が目立ちます。
しかし、一番の不満はあの子の出番があまりないところ。
とあるEDでは見せ場がありましたが、中盤で出てきてあっさり退場はあまりにも悲し過ぎる。
だってあの子が本作では一番のヤンデレなんですよ。
しかも主人公は殺さない(私にとっての)理想的なヤンデレ。まぁ他の人を殺し過ぎな気もしますがね。
唯一活躍するEDでは歪んだ愛情を見せつけてくれますし、それに…立ち絵が一番好み。
なのにまともなEDがありません。せめて……せめてジャック監禁EDくらいあってもいいじゃないですかっ!!
○○を×してジャックを監禁し、嫌がるジャックに(微笑みながら、嘲りながら、罵りながら)△△を無理やり食べさせる…そんなEDが欲しかった。
(我ながらこんな妄想気持ち悪いと思います。でも、あの子にはその素質があると思うのです。ま、そこまで行くとヤンデレか微妙なところですが)


期待以上とまではいかなかったものの、概ね期待通りの作品でした。
上記のような不満点や物足りなさはありますが、前半のコレットの心境変化やアナザーEDなど光るものがあったので基本点75点に+2点で77点とします。
好みが分かれるところでしょうが、アナザーEDは本当に良かったです。
正直アナザーがなければもっと点は低くなっていました。
バッドEDや不完全なハッピーEDが好きな方はぜひプレイしてみてください。

以下、ネタバレ感想(話の核心に触れるネタバレがあるのでご注意を)

















魔女と虐げられ、愛されることを知らなかったコレットと人として生きたい化物のジャック。これは似た者同士の2人が人並みに生きるお話なんだと思います。
最初の自己紹介のところで「ただの」ジャックと名乗ったのも、そういうことなのでしょう。ただ彼は普通に生きてみたかった、化け物ではなく。
じゃあトミーはと言うと…。ジャックが彼女を自分の鏡といったように、彼女も人並みに愛されたかったのではないでしょうか。

「兄様が心を許した人間を何人殺せば、帰ってきてくださるのカシラ?」
「逃げるのはいい、どこまでも迫ってあげる。でもね、愛するのは――それだけは許さない」

このセリフから彼女のジャックに対する愛情を感じました。えらい歪んでますけど。
彼女がジャックを追い詰めるのも、そうしている間だけはジャックは自分のものになる(=ジャックが自分のことを考えてくれる)から…なのかなぁ?
でも、そう考えるとトゥルーであっさり殺されるのは納得がいきませんね。
ジャックは「彼女はただ向きあって欲しかっただけ」と言っていましたが、捕食ED見る限り彼女は向きあうだけじゃ満足しないと思うんですが…。
捕食EDは前作のあの娘ぽくって良かったですけどね。トゥルーでもヤンデレして欲しかったなぁ。

と言うかコレットもヤンデレ化するものだと思っていました。
コレットが主人公を思うあまりヤンデレ化→主人公捕食的な展開を期待していたのですが、彼女は最後まで優しくていい子でした。アナザーではちょっと歪んでますけど、彼女の境遇を考えたらこれは当然なのではないかなと。
彼女にとってはジャックが全て。そのジャックが死ぬのなら、たとえ自分を犠牲にしても助ける。
その結果が自分をジャックに食べてもらうということなのでしょう。どっちかと言うと、これは愛というより依存に近いのかも。
そして最後がコレットがジャックに食べられて終わりではなく、2人で徐々に終わりに向かうというのが何と言うか…ものすごく好きです。
こういう終わり方するゲーム、他にもあるのかな?
もしあるのなら是非プレイしたいです。

ところでトゥルーへ行く選択肢、あれバグじゃないんですよね?
いや…先にバッドを全部回収しようと思っていたら、トゥルーに行ったのでびっくりしてしまったのですよ。
あれはジャックが言っていたように愛を誓ってどうするんだ(=言葉で「愛している」だの言うのは無意味なことだ)ということなのでしょうか?
妙に印象に残りました。

最後にどうでもいいことですが、トミーと聞くと某フリーのカメラマンが頭にチラつくので、あまりいい気分じゃなかったです。
もちろん、こんなしょーもないことで減点はしていませんよ。でも名前って大切だなぁと、そう思いました。

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